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Bloom Biomass Utilization 開発中

回収した藻類バイオマスとカキ殻を「資源」へ
Bloom Biomass Utilization

From Byproduct to Value — 副産物から高付加価値資産へ

Bloomoの水浄化プロセスで回収される藻類バイオマスおよびカキ養殖で副産する大量のカキ殻は、 適切な装置群と評価手法により高付加価値な資源となる。水産飼料・土壌改良材・建築資材・肥料原料への 多段階変換と、LCA/MRVに基づく炭素固定の定量評価により、水圏バイオマスを循環経済の中核資産へ転換する。

Why This Matters

なぜ今、バイオマス有効利用が重要か

藻類バイオマス側の課題

  • 産業規模での収益性はハーベスティングとドライング工程のコストに支配される。遠心分離は回収率≥90%だが 0.8–1.2 kWh/m³、噴霧乾燥は≥3 MJ/kg を要する[1]
  • 商業連続培養でのバイオマス生産コストは 53.32 €/kg DW、収穫脱水が総コストの 20–30% を占める[2][3]
  • 飼料用途では魚種別に許容配合率が大きく異なり(鯉100% / エビ95% / サケ類18.6%など)、種別最適設計と加工プロセスが性能を左右する[4]

カキ殻側の課題

  • 東アジア・東南アジアで年間 600–800 万トンのマリカルチャー廃棄物が発生。台湾だけで年約 220 万トン[5]
  • 可食部に対し殻が生体重の 約70% を占め、養殖規模拡大に伴い処理コストが増大[6]
  • カキ殻の約95%はCaCO₃であり[6]、建材・土壌改良材・水処理材・飼料添加物への転用可能性が報告されているが[7]、事業者による LCA 定量評価の例は限定的

科学的留保: カキ殻と炭素固定について

カキ殻の石灰化過程では CO₂ の放出反応が併存するため、短期的には大気 CO₂ 低減への寄与が正味ゼロ〜負になりうることが研究により指摘されている[8][9]長期利用(100年以上の資材化等)と適切な LCA 境界設定がなければ炭素固定を単純に謳うことはできない。 Novelgenは ISO 14040/14044 に準拠した LCA 境界条件の下でのみ炭素価値化を評価する方針で開発を進めている。

Novelgenのアプローチ

Novelgenは、現場(陸上養殖場、下水処理場、沿岸漁港)で藻類バイオマスとカキ殻を一体処理する装置群を開発中である。 Bloomoと連結した後工程として固液分離→乾燥→粉砕/粒度調整を連続化し、用途別に最適なプロセス条件を選択可能とする設計を目指している。

飼料用

高純度・高タンパク質維持を前提とした加工条件

バイオ炭

熱分解前提の水分管理・乾燥工程設計

土壌改良材

粒度・pH 調整によりカキ殻との複合製剤化

さらに Bloomo Cloud Service で処理量・投入エネルギー・CO₂ 固定量を連続記録し、 炭素クレジット化に必要な MRV データを ISO 14040/14044 に準拠した LCA 境界条件下で事業者に提供することを開発目標としている。

Technical Features

技術仕様・主要指標

各数値は出典を明記しています。 研究知見 は学術文献値、 開発目標 はNovelgen開発目標値を示します。

藻類バイオマス処理

研究知見

0.3–0.4%

DW

PBR出口バイオマス濃度

[3]

研究知見

15–25%

固形分

脱水後スラリー

[3]

研究知見

<5%

水分

最終乾燥後(輸送要件)

[3]

研究知見

0.8–1.2

kWh/m³

遠心分離エネルギー

[1]

研究知見

≈0.8–1.0

kWh/kg

噴霧乾燥エネルギー

[1]

研究知見

40–70

wt%

タンパク質含量

[10]

研究知見

≈1.83

t CO₂/t DW

CO₂吸収比(光合成)

[11]

藻類バイオマス処理 — 指標詳細

指標 区分 出典
PBR出口バイオマス濃度 0.3–0.4% DW(閉鎖系) 研究知見 [3]
脱水後スラリー固形分 15–25% 研究知見 [3]
最終乾燥水分 <5%(長期保存・輸送要件) 研究知見 [3]
遠心分離エネルギー 0.8–1.2 kWh/m³ 研究知見 [1]
噴霧乾燥エネルギー 約 0.8–1.0 kWh/kg 研究知見 [1]
藻類タンパク質含量 40–70 wt%(Chlorella 51–58%, Spirulina 60–71%, Arthrospira 70%) 研究知見 [10]
CO₂吸収比(光合成) バイオマス 1t あたり約 1.83t CO₂ 研究知見 [11]

カキ殻資源化

研究知見

≈95%

CaCO₃

炭酸カルシウム含有率

[6]

研究知見

≈70%

生体重比

殻が占める割合

[6]

研究知見

750–2,250

kg/ha

土壌改良材適用量(5年試験)

[12]

研究知見

≈730

kg CO₂-eq/t

CaCO₃経路 LCA

[13]

研究知見

−84%

環境影響削減

CaO経路・再エネ化前提(2050)

[13]

カキ殻資源化 — 指標詳細

指標 区分 出典
炭酸カルシウム含有率 約 95% 研究知見 [6]
生体重に占める殻比率 約 70% 研究知見 [6]
土壌改良材適用量(既往) 750–2,250 kg/ha(酸性赤土 5年長期試験) 研究知見 [12]
CaCO₃経路 LCA 約 729.9 kg CO₂-eq/t(電力 91.7%寄与、中国ケース) 研究知見 [13]
CaO経路(煅焼) 再エネ化前提で 2050年までに環境影響 84%削減 研究知見 [13]
Use Cases

バリューストリーム — 3経路の資源化

Biomass Circulation Flow

排水・養殖排水 NH₄⁺ · PO₄³⁻ · CO₂ カキ養殖 カキ殻副産 600–800 万 t/年 (東アジア全体) Bloomo 培養 N・P・CO₂ 固定 光合成バイオマス生産 固液分離 脱水・粉砕・粒度調整 (回収バイオマス処理装置) STREAM A 水産・家畜飼料 飼料粒化 / 仔稚魚・二枚貝種苗用 / RAS 併設型飼料生産 STREAM B バイオマテリアル カキ殻 CaCO₃(建材) / バイオ炭(土壌改良材) CO₂ 鉱物化(CaO 経路)※ LCA 境界評価を前提とする STREAM C 窒素・リン肥料 液肥 / ペレット肥料 / 下水処理統合型資源回収

※ 回収バイオマス処理装置は開発中です。フロー図は設計コンセプトを示します。

STREAM A

水産・家畜飼料

主な活用形態

  • 仔稚魚・二枚貝種苗向け微粒餌料(Business model 1)
  • 配合飼料原料 BtoB 供給
  • RAS 併設型飼料生産(Business model 2)
水産養殖業者飼料メーカー陸上養殖 RAS

Bloomo 培養の高タンパク質藻類(40–70 wt%[10])を現場で飼料粒化する装置により、 飼料供給チェーンのオンサイト化を実現する(開発中)。二枚貝・甲殻類の初期発生段階で微細藻類が直接栄養源となり、 連続供給で高密度・鮮度管理の優位性を持つ。

Chlorella / Spirulina / Nannochloropsis 等の種類に応じてタンパク質・ω-3 PUFA・カロテノイド組成を選択可能であり[4][10]、 RAS 内で養殖排水を Bloomo で処理し、得られたバイオマスを同施設内で飼料化することで 物流を挟まない完全循環を構築する設計を目指している。

※ 飼料原料としての可能性を示します。特定栄養価・疾病予防効果の保証ではありません。魚種別の適用配合率は文献[4]を参照。

STREAM B

バイオマテリアル(カキ殻複合利用)

主な製品系統

  • 建材向け CaCO₃(コンクリート細骨材代替)
  • 土壌改良材(カキ殻粉末 + 藻類バイオ炭)
  • CO₂ 鉱物化原料(CaO 経路)

機械粉砕によりコンクリート細骨材代替として利用可能であり[7][6]、 前処理でセメント水和を阻害しない粒度・純度を確保する。 カキ殻の pH 緩衝作用と藻類バイオ炭の保水・炭素固定を組み合わせた複合土壌改良材は、 酸性土壌(ピーナッツ等)の 5 年長期試験で 1,500 kg/ha 投入時に収量・土壌酸度・Cd 蓄積の全指標が改善した[12]

CO₂ 鉱物化(CaO 経路)は、煅焼で CaO 化し排ガス CO₂ を CaCO₃ として固定するプロセスであり[5]、 再エネ前提の LCA では 2050 年までに環境影響 84%削減の試算がある[13]

注意: カキ殻の炭素固定の評価は ISO 14040/14044 に準拠した LCA 境界条件の下でのみ行う。石灰化過程での CO₂ 放出を含む正味収支の評価が前提となる。
STREAM C

窒素・リン肥料

主な活用形態

  • 液肥・スラリー肥料(脱水途中スラリー直接利用)
  • 固形化ペレット肥料(圧縮成型)
  • 下水処理統合型資源回収
関連: 下水処理場における資源回収プロセス →

Algal Bloom Capture の窒素同化機能により、被処理水の NH₄⁺・PO₄³⁻ を藻類バイオマス中にタンパク質・ポリリン酸として保持する。 従来の硝化脱窒プロセスと異なり、窒素を大気に逃がさない設計である。

液肥・スラリー肥料として脱水途中スラリーを直接利用する形態のほか、 Stream A 装置を共用した圧縮成型による固形化ペレット肥料、 および下水処理との統合( 下水連携ページ参照) で肥料原料を生産する循環構築の 3 形態を想定している(開発中)。

※ 肥料原料としての可能性を示します。肥料取締法上の保証成分表示ではありません。

Market & Positioning

市場機会とポジショニング

7.83 → 13.8

億 USD(2024→2032)

藻類バイオマス市場

CAGR 約 7.3%

水産飼料(魚粉代替)の持続可能性要請、農業用土壌改良材のアニマルフリー需要、建設部材低炭素化(GX建材)の 3 需要が並行拡大。

[15] ※概略。詳細はピッチ資料参照

断片化 → 統合化

地域 GX プロジェクト拡大中

カキ殻資源化市場

広島・宮城・岡山等

HIROSHIMA SANDBOX 等の地域 GX プロジェクトが立ち上がり、炭素クレジット化の制度化が進行中。現在は断片的な処理から一体化ソリューションへの移行期にある。

GX / ESG

脱炭素・資源循環要請

規制・制度的追い風

EU WFD 等国際規格

国内 GX 推進法、EU 水枠組み指令(WFD)、J-クレジット制度等の規制強化が、廃棄物から資源への転換ニーズを後押しする。

ポジショニング — 競合比較マトリクス

高付加価値化

低付加価値化

一体化

断片的

Novelgen

Bloomo 連携 + LCA/MRV

3 Stream 同時対応

既存廃棄物処理

単一用途 / コスト中心

大手化学/飼料メーカー

高付加価値だが単独工程

差別化ポイント: Bloomo 培養とのシームレス連携 / LCA・MRV データ自動記録による炭素価値化 / 複数ストリーム同時対応。 TAM/SAM/SOM 詳細数値は概略に留め、詳細はピッチ資料参照。

Development Status

開発・実績ステータス

既存成果(2023–2025)

2023/10

広島県カーボンリサイクル事業

マガキ–微細藻類複合養殖

2023/12

SBIR フェーズ3 基金採択

農林水産省 中小企業イノベーション創出推進事業(牡蠣肥育システムと水産流通 DX)

2024/4

SBIR フェーズ2 採択

閉鎖循環養殖

2025/4

Bloom Oyster テスト出荷

市場提供フェーズ開始

2025

HIROSHIMA SANDBOX 採択

広島県産業振興機構 認定

現在開発中

藻類バイオマス現場脱水・粒度調整装置プロトタイプ(Bloomo 後段)

カキ殻粉砕 × 藻類バイオ炭ブレンド装置

LCA・MRV 連携 Bloomo Cloud Service 拡張

今後のマイルストーン

商業スケール収穫乾燥装置の標準化

炭素・生物多様性クレジットへの接続設計

EU WFD 等国際規格準拠プロセス確立

※ 記載の成果は公式発表済み情報に基づきます。装置仕様・開発スケジュールは実証進捗により変更の可能性があります。

References

参考文献

  1. "Microalgal biorefineries: a systematic review of technological trade-offs and innovation pathways." PMC12357411. PMC →
  2. Pereira H. et al. "Techno-economic assessment of microalgae production, harvesting and drying for food, feed, cosmetics, and agriculture." Science of The Total Environment, 2022. PMID: 35526636. PubMed →
  3. Fasaei F. et al. "Techno-economic evaluation of microalgae harvesting and dewatering systems." Algal Research, 2018. ScienceDirect →
  4. Siddik M.A.B. et al. "Expanded utilisation of microalgae in global aquafeeds." Reviews in Aquaculture, 2024. DOI →
  5. "Sustainable conversion of oyster shell waste into high-purity calcium carbonate via CO₂ mineralization." Journal of CO₂ Utilization, 2024. ScienceDirect →
  6. Hong Y.-M., Choudhury S.R. "The Substitution Effect of the Fine Aggregate in Concrete with Oyster Shell." Materials, 2024, 17(24), 6148. DOI →
  7. Liao Y. et al. カキ殻多用途利用総説群(Han 2022 他). 代表総説: [一次ソース確認中]
  8. Morris J.P. et al. "Shells from aquaculture: a valuable biomaterial, not a blue carbon sink." 書誌情報確認中。 [一次ソース確認中]
  9. McCarthy A. et al. "Greenhouse gas emissions from bivalve aquaculture." 2019. DOI確認中。 [一次ソース確認中]
  10. Ahmad A. et al. "An overview of microalgae biomass as a sustainable aquaculture feed ingredient: food security and circular economy." Bioengineered, 2022, 13(4), 9521–9547. DOI →
  11. "Application of microalgae in wastewater treatment with special reference to emerging contaminants." Frontiers in Analytical Science, 2024. DOI →
  12. "Long-term oyster shell powder applications increase crop yields and control soil acidity and cadmium in red soil drylands." Frontiers in Plant Science, 2025. DOI →
  13. "Assessing the environmental and economic impacts of the oyster life cycle under renewable energy expansion." Journal of Environmental Management, 2025. ScienceDirect → [正式DOI確認中]
  14. Her S., Kim H., Naqi A. 他. 建材代替カキ殻利用論文群. 代表論文: [一次ソース確認中]
  15. Fortune Business Insights. Microalgae Market Report, June 2025. [URL確認中 — 概略値として記載]

※ [一次ソース確認中] と記載された参考文献は公開前に確認し更新予定です。

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